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第5回 メリットとデメリットを知った上でのチョイスが重要2

このコーナーでは、糖質制限に関する専門家の見解を掲載しています。第5回は「メリットとデメリットを知った上でのチョイスが重要2」です。

<執筆者略歴> 
瓜生遥(うりゅうはるか)
ウェブデザイナー、プログラマーの社会人経験を経て看護師となる。
ケトジェニックダイエットアドバイザー
都内有名スーパー救急病棟勤務後、美容・アンチエイジング・ダイエットを通して糖質制限を知る。その後、今の糖質量の多いバランスの悪い食の在り方に疑問を持ち、現在の株式会社ソーシャルノードラボ専属看護師に就任。「もっと甘く、もっと美味しい」食の提供のため開発に入る。現在も、ケトジェニックダイエットをさらに深めるため日本ファンクショナルダイエット協会にて白澤教授のもと学び続けている。

 

科学的根拠の大切さ

今回は、メリットとデメリットを考えるうえで重要になるエビデンス(科学的根拠)についてお話ししたいと思います。

医療に対して何か情報を入手した際、その情報は本当に正しいといえるのか、その裏付けとなる「科学的根拠」があるかどうかを確認する必要があります。この「科学的根拠」は、主に研究者の研究論文という形でまとめられ、学会の学術雑誌で公表されています。日本の論文であれば「医学中央雑誌(医中誌)」、海外のものであれば「アメリカ国立医学図書館の論文データベース(PubMed)」で主に探すことができます。

「科学的根拠」には8つのランク付けがしてあり、どれだけ「偏り」を減らすように研究がおこなわれているか、という視点からエビデンスレベルが決められます。

(高いエビデンスレベル)
1a:ランダム化比較試験のメタ解析
1b:少なくとも一つのランダム化比較試験
2a:ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究
2b:ランダム割付を伴わない過去のコントロールを伴うコホート研究
3:症例対象研究
4:処置前後の比較など、前後比較や対照群を伴わない研究
5:症例報告
6:専門家個人の意見、専門家委員会報告
(低いエビデンスレベル)

このように、一番高いエビデンスレベルは無作為比較試験で、一番低いエビデンスレベルは、専門家個人の意見や専門家委員会での報告となります。ですので、どれだけ権威ある人の意見であっても、それはきちんとデザインされた研究結果には及ばない、としているところが重要です。この場合「専門家」とは、大学教授や学会の評議員といった水準の人たちを指します。(参照:「エビデンスレベル」って何?

 

日本人を対象にしたエビデンスレベル1の報告

このことから、糖質制限を考えた場合、賛成・反対様々な意見や主張がありますが、一体エビデンスレベルで比較するとどうなるのか気になってきます。いままで海外のエビデンスはありましたが、日本人による臨床試験の例がなく、よく日本人には当てはまらないという意見がありました。

そこで、山田悟先生(北里研究所病院糖尿病センター長)から糖質制限のエビデンスレベル1の報告がありご紹介いたします。(日本内科学会 英文誌 Intern Med(2014;53:13-19))

『日本人でも糖質制限食は有効―初のRCT』

研究の背景:日本人における糖質制限食のRCTの報告はなかった
研究のポイント1:日本人2型糖尿病患者24例のRCT
研究のポイント2:糖質制限食指導への切り替えはカロリー制限食再指導より有効

 

私の考察:日本(糖尿病)栄養学の新時代の幕開けを期待したい

詳しい内容はどうぞ山田悟先生の「糖質制限の真実」をご覧ください。

要約いたしますと、2型糖尿病患者24人を、糖質制限(摂取量70~130グラム/1日)とカロリー制限に半分ずつ振り分けて試験したところ、半年後に糖質制限グループ群でのみ、血糖値(HbA1cの数値に関して)と中性脂肪値が改善した。糖質制限を行っても、腎機能の悪化や脂質異常は認められなかった。

ということで、さらに、山田悟先生は「ADAは,糖尿病患者に理想的な三大栄養素比率など存在しないと断言しているが(Diabetes Care 2013;36:3821-3842),それは数多くの米国人を対象とした臨床試験のデータがあって初めて言ってきたことである(Diabetes Care 2012;35:434-445)。今回の私たちの論文が,初めて日本人を対象にして三大栄養素比率に正面切って取り組んだRCTということになるが,これを契機として,さまざまな日本人を対象とした三大栄養素比率についての研究がなされ,日本人での理想的な三大栄養素比率も存在しないのか,それとも存在するのか,存在するとすればそれはどのような比率なのか,についての議論が今年から発展していくことを期待したい。」と締めくくっていらっしゃいます。

どうぞ皆様、情報に振り回されることなくしっかりと見ていきましょう。

 

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<前回のコラム> 第4回 メリットとデメリットを知った上でのチョイスが重要1
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